子どもを持つ転勤族にとって、辞令が出たときにまず考えるのは子どものこと。
慣れ親しんで楽しく学校に通っている子どもに、転勤の事実を伝えるのは、やっぱり悲しいことなんですよね。
転勤を子どもに言うタイミングや伝え方について悩む。
スポンサーリンク
転勤を子どもに言うタイミングはいつ?
私は転勤族の妻なので、辞令を受け取るのは夫。
夫からはもちろん内示が出た時点で連絡があるし、「今年はちょっとヤバいかな…」ということを親が把握するのはかなり早い時期です。
じゃあ、子どもに伝えるのはいつにするべきなのか?
わが家の場合は、内示が出た時点で子どもにも、「今年は○○月に引っ越しがあるかもしれない」ということを伝えるようにしています。
もちろんそういう気持ちもあるにはあるんですが、上の子の年齢はもう5年生。
それくらいの年齢になると、隠すよりもきちんと伝えるべきだと思ったんですよね。
小学生に転勤の事実を伝えるのは早いほうがいいと思った理由
高学年になると、友だち同士のつながりも深く濃くなり、気持ちの中に占める親の割合がだんだんと少なくなっていきます。
親の知らないところで人間関係ができあがっていて、その地域へのこだわりが強くなっていることと思います。
別れの時期がくることを、ごまかしてはいけない年齢なんじゃないかと思いました。
そしてきっと、それは高学年だけではなくて、本当は低学年でもそうなんですよね。
子どもにだって心の整理は必要だし、その地域を離れてしまうまでにしておきたいこともあるかもしれません。
もう戻ってこないかもしれない地域で、別れの日が来るまでに、子ども自身が折り合いをつける時間は必ず必要なのだと思います。
引っ越ししなければいけないことを伝えるのは、本当につらい。
来年の修学旅行に一緒のグループになろうと、友だちと言っていたのも知ってる。
来年のクラスが同じになったら、一緒に林間学校に行けるねと話していたのも知ってる。
親の都合だけで引っ越しをしないといけなくなって、子どもの負担はどれだけ大きいんだろうと、申し訳なくなってしまうことばかりです。
転勤族であることが、本当に嫌になる瞬間でした。
家族で移動することが決まっているのであれば、引っ越しは避けられません。
それならばせめて、子どもに気持ちの整理ができる時間をあげたほうがいいんじゃないかと思うのです。
伝える時期を遅らせたところで、引っ越しする事実がなくなるわけじゃないですしね。
幼稚園児ならば転勤を直前に伝えるのも可
小学生であれば、転勤内示が出た時点ですぐに伝えるべきだと思っています。
ですが小さい子の場合は、それほど急いで伝えなくてもいいのかなと思います。
判断基準は、「別れることへの気持ちの整理が必要か否か」
引っ越しということが理解できているのか、引っ越しをどのように受け止められるか。
小学生でも無頓着な子もいますし、幼稚園児でも繊細な子もいます。
もし転勤を直前に伝えるのであれば、それまでは今まで通りに日常生活を送ることができます。
引っ越しを知ってしまうと、気持ちが不安定になる子もいるでしょう。
ある程度大きくなっていれば、不安定になったとしても気持ちの整理をつけることに意味があると思いますが、小さい子の場合は難しいですよね。
ちなみにわが家の場合は、年少の終わりのときの転勤については、引っ越しの準備を始める段階(2週間前くらい)に伝えました。
さすがに荷物の整理を始めたら、「なに?」となりますしね。
年少の時点では引っ越しへの抵抗はまるでなく、ほぼ無頓着なままでした。
転勤することの子どもへの伝え方。わが家はこうした
私は、青天のへきれき的に子どもに伝えるのがどうしても無理なんですよね。
私でも転勤の事実ってそれなりにショックを受けるくらいなので、人間関係が濃い子どもたちならばもっとショックだろうと。
スポンサーリンク
来年も同じ1年だと思っていたのに、突然引っ越しになった!っていうのは、私には無理。
だから、転勤の可能性が出てきたころから少しづつ、「今年は転勤があるかも」ということをちょくちょくと言うようにしていました。
できるだけ楽しい気持ちになれるように、「○○県だったら、ここの遊園地の年パス買おうか♪」「○○県だったらここに住もう!オシャレじゃない?」などなど。
子どもに予防線を張る意味もありますが、私自身も、転勤のダメージをできるだけ小さくするための方法でした。
小心者なので、ないと思っていたものがあったときの衝撃に耐えられないっていう。
さて、こういう状態だったので、辞令が出たときも
○○県だから、遊園地に毎日でも行けるよ!
できるだけ楽しく、その場所で良かったと思えるように「イェーイ」な感じで伝えます。
もちろん子どもとしてはショックなことに変わりはないし、遊園地なんて行けなくていいからこの場所がいいって思っていることでしょう。
ですがもう、こればっかりは仕方ない。
せめて母親だけでも楽しそうにしていなければ、もはや取りつく島がなくなってしまいます。
子どもの気持ちが少し落ち着いたかなと思ったときに、「ごめんね」を言いました。
親の都合で振り回してしまって、申し訳ない。
どんなことがあっても全力でサポートするし、いつでも味方だから、と伝えました。
本当になんか、泣けてきちゃう。
子どもに反発を受けても親はどうすることもできない
(‘ω’)「なんでパパの仕事のせいで引っ越さなきゃいけないの」
(‘ω’)「絶対に嫌だから!」
泣き続けられたり、ものすごい反発を受けることも予想していたんですが、うちの子たちはまるで何も言わずでした。
伝えた直後に涙を見せていましたが、それからは前向きになろうと本人なりにがんばっていた様子。
ときどき漏れるため息が聞こえると、なんともいえず複雑な気分になるものでした。
泣き続ける子や、親への反発を見せる子。
それを親はどうしてあげることもできず、できることは見守ることだけ。
感情を表に出してくる子もいれば、内に秘めてどうにか整理をしようともがく子もいます。
子どもの気持ちを楽にしてあげられたらいいんですが、私にはそんな方法は見つけられず。
ただただ、子ども自身が折り合いをつけられるのを見守るばかりでした。
ただわが家の場合は、「引っ越しするかも」という布石があったので、少しは覚悟があったのかもしれません。
辞令が出た後で「どうやって子どもに伝えよう」という段階であれば、
内示が出る↓
子どもに「今年は引っ越しがあるかもしれないー」と軽く伝える↓
その地域周辺の楽しい情報を小出しにしておく↓
2日後くらいに「○○県に引っ越しが決まった!」と楽しそうに伝える
という手順を踏むかもしれません。
正しい方法なのかどうかは分からないけど、少しはマイルドになる気がする。
転勤に対する親の気持ちと子どもの気持ち
転勤に対してのメリットって、少ないながらもやっぱりあります。
・その地域に合わなかったとき、転勤を逃げ道にできる
・新しい環境に入っていけるたくましさが身につく
でもこれらのことって「結果、こうだったよね」というものが多くて、今の地域が好きな場合には当てはまりません。
たくましさなんて、引っ越しを経ないと身につかないスキルでもないですし。
私は転勤族で、これからもずっと引っ越しが続くし、いつかは夫とも離れ離れになるでしょう。
変えようがないことなので、せめて転勤族の長所を考えていこうと思ったりもします。
が、本音を言えば転勤族なんてくそくらえだと思っているし、旦那の会社にも不満タラタラです。
子どもの年齢考えて辞令出してくれよと。考えないなら、単身赴任手当出してくれよと。
私がこう思っているくらいだから、地域により深く根を張っている子どもたちは、よっぽど「転勤族なんてクソ」と思っていることでしょう。
うちの子が、ずっと引っ越ししたくないと言い始めたのが4年生のはじめ。
それからどんどんとハードルが下がっていき、「ここで卒業できたらいいのに」「林間学校に行けたらそれでいい」「今のお家よりも広ければそれでいい」
親の顔色を読んでのことなのか、無理のない方向へ、無難な願いを口にするようになっていきました。
引っ越したくない気持ちがある半面で、親を気遣う気持ちもある。
子どもって、なんていじらしいんだろうと、守ってやらねばと、心から思うのでした。
まとめ
・転勤を子どもに伝えるのは早いほうがいい
・子どもにも気持ちを整理する時間は必要である
子どもの気持ちのケアを第一に考えて、少なくとも家では心が休まるように、居心地の良い場所を用意してあげようと思う。
スポンサーリンク