私の世代では、自宅に仏壇があるという方はほとんどいないんじゃないでしょうか。
間取り的に仏間がない場合も多いですし、そもそもそんなスペースが取れない場合もあります。
わが家は狭小マンションで、しかも賃貸。
そんな場合、位牌はどのように保管すればいいんでしょうか。位牌の置き方についてです。
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そもそも位牌って何?仏壇って何のため?
株式会社インブルームスの調査によると、自宅の仏壇の有無について
ある:39.2%
ない:60.8%
※2人以上の世帯、30代~60代の男女
仏式葬儀を行った家庭でも、仏壇を保有している家庭は半数以下。
持ち家戸建てに住んでいる方の保有率は半数を超えますが、賃貸や集合住宅に住んでいるかたの保有率は4分の1を下回ります。
スペース的な問題も大きく、大きな仏壇を置くスペースがないというのが正直なところではないでしょうか。
でも多くの方がそうだと思うんですが、手を合わせたくないわけじゃないんですよね。
供養したい気持ちはあるし、亡くなった人への思い入れもある。
そもそも、仏壇や位牌って何なんでしょうか。
仏壇って何?
一般的な感覚からすると、仏壇は亡くなった親族を祀り、手を合わせ対話をする場所。
しかし本来の意味の「仏壇」はその名の通り、仏像や仏具を飾り、仏様を祀るためのもの。
仏壇のことを「家の中の寺院」と表現されることがありますが、まさにそのイメージ。
お寺に行くと祀られている仏様やその周りの仏具などが、そのまま箱型の家庭用になっていると考えると分かりやすいかなと思います。
仏壇にはご本尊となる仏様が中央に祀られていて、位牌はその傍らに置かせてもらうもの。
仏教では亡くなった人は仏になると言われているので、「先祖と対話をする場所」という考え方も、あながち間違っているというわけではありません。
前述したように最近では、和室がない家が増え、大きな仏壇を置けるスペースがない家も多いです。
そのため、従来の仏壇よりも部屋の雰囲気に合うモダンなもの、あるいは棚の上などにも置けるようなコンパクトサイズなものも販売されるようになりました。
仏壇がないことと、信仰心の有無、先祖を供養する気持ちの有無はイコールされるものではなく、あくまでも考え方次第です。
昔のように、供養のために必須であるという考え方をする人は、かなり減ってきているのではないかと思います。
位牌って何?
位牌は、故人の霊魂が宿る場所、依代(よりしろ)であると言われます。
亡くなった方の象徴でもあり、戒名や亡くなった日付などが記載されています。
四十九日を境に、白木の位牌だったのが本位牌に代わります。(宗派により違いがある)
三十三回忌のときにお焚き上げをして、故人は現世への未練を断ち切って霊界へ行くと言われます。
そのときまでのお盆や正月には帰ってくると言われているので、依り代となる位牌が必要なんですね。
位牌に向かって手を合わせる人も多く、供養の対象となっていることも多いです。
ですが仏教の起源であるインドでは、位牌もお墓も作らないというケースが多いといいます。
死後は故人の魂は霊界へ行くと考えられているからですね。
そのため本来は、必ず位牌が必要というわけではなく、必要かどうかはご自身の考え方次第です。
心のよりどころとして、手を合わせる対象として位牌を置いている人が多いというのが実情なのではないでしょうか。
浄土真宗は位牌を作らない?わが家の場合
仏教の中でも、宗派によってさまざまな違いがあります。
わが家は代々浄土真宗なんですが、浄土真宗は位牌を作らないとされているんですよね。
だから本当なら、わが家に位牌はないはず。
なんですが、ちゃんと浄土真宗のお坊さんから戒名を書いていただき、位牌をいただきました。
本来の宗派の考え方からはそれてしまうのだと思いますが、自分の宗派が何なのかもあまり意識したことのないわが家。
そういう人は最近多いようで、浄土真宗であっても位牌を作ることも増えてきているようです。
お坊さんの考え方にもよりますが、わが家のようなケースも少なくないんじゃないかと思います。
仏壇なしなら位牌はどこに置く?狭小賃貸マンションに住むわが家の策
わが家は狭小マンションで、しかも賃貸。
4人家族が住むには小さすぎるような平米数で、間取りもカツカツ状態。
そんな状況ではあるものの、手を合わせる対象は欲しいし、供養したい気持ちも大きいです。
故人が近親者であればあるほど、そういう気持ちは大きくなるのではないかと思います。
でももちろん、仏壇を置いてきちんと祀れるわけありません。だって、本当に狭いんだもん!
(‘ω’)「どんな状態で位牌を置くかよりも、供養したい気持ちが重要だよね」
ということで、わが家の策は2通りです。
位牌を置く場所として普通の家具を利用する
まあおそらく、仏壇がない家での位牌の置き場所として、みなさん初めに考えるであろう普通の家具。
わが家も同じく、普通の家具を利用しようかなと思っています。
その分の家具を置くスペースを確保しなきゃなんですが、普通の家具ならサイズ展開は豊富なのでなんとかなるかなと思っています。
カラーボックス利用
家具としても安いので、一番手を出しやすいカラーボックス。
一番上の段に位牌を置いて、ご飯や水などもそちらに置く。
スペースが余るはずなので、葬儀屋さんにもらった小さいサイズの遺影も置けるはず。
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上の段だけには、目隠しができるように布を取り付けようかなと思っています。
また、下の段には数珠や線香などの仏具を置く。
故人のアルバムを置いたり、思い出話ができるようなものを置いておくのもいいかもしれません。
飾り棚を使う
こちらは、私の友だちが実際にしていた方法。
一般的な飾り棚を使って、位牌や花を置くというもの
こんなふうに壁につけるタイプのものもありますし、四角い枠組みになっているものも。
枠になっているものであれば、壁に取り付けなくても置けますし、スペースもそれほど取りません。
私の友人は木で横長の枠組みを作って、位牌と、故人が好きだった本を一緒に置いていました。
洋風の部屋にもよくなじんでいたし、手も合わせやすい。
故人が好きだったものをそばに置くこともできるので、とてもいいアイデアだと思いました。
市販のコンパクトサイズの仏壇を使う
仏壇を探す機会って初めてだったんですが、最近の仏壇は非常にコンパクトなものも。
これなら狭小住宅なわが家でも置けるかもしれない、と思うほど。
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こちらはA4サイズの仏壇。
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こちらはフタが閉まる作りになっているので、より一層、どんな雰囲気にもなじみやすくなっています。
リビングに置いていても違和感がないくらいなので、手を合わせる機会も増えそうです。
まとめ
本当だったら、きちんとした仏壇に位牌を置いて…と思わなくもない。
ですが、現実的にわが家でその供養の仕方は不可能なので、できるだけのことをしたいと思っています。
昔ながらの供養ではないけれど、たくさん声をかけて手を合わせることのほうが重要なのではないかと思っているところ。
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