親族や親しい人が亡くなった場合、香典を持って葬儀に行くのが一般的ですが、参列できない事情がある場合もあります。
遠方に住んでいる場合や、そもそも訃報を知ったのが葬儀の後だった場合など、生前お世話になっていたとしても、参列できるとは限りません。
香典は現金書留で郵送することができますが、一筆添えておくととても丁寧な印象になります。
香典を郵送するときのマナーや一筆箋の例文などの紹介です。
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香典を現金書留で郵送するときのマナー
現金を郵送で送ることがそもそもあまりないうえに、香典を郵送するなんてそう経験するものではありません。
ですが、人の冠婚葬祭に関わることはもっともマナーをきちんとしたい場面でもあります。
しっかりと基本をおさえて、正しいマナーをまずは知っておきましょう!
そもそも香典を郵送で送ってもいいの?
香典を郵送で送るのは問題なくOKです。
ただ、現金を普通郵便で送るのはあまり良くないので、必ず現金書留で送るようにしましょう!
香典を現金書留で送るときは
香典を現金書留で送るときには、香典袋にお金を入れて一筆箋を入れて、それを現金書留用の封筒に入れるようにします。
香典を入れる不祝儀袋の表書きの書き方などについては、こちらを参考にしてください。
現金袋から出して保管しても誰からのものか分かるように、名前や金額などはきちんと記入するようにします。
また、不祝儀なので、お札の顔は裏を向けることを忘れないように。
香典を送るときの現金書留の書き方
現金書留の書き方は、香典と他のものでそれほど変わる点があるわけではありません。
あえて言うなら、
・不祝儀袋にも現金書留封筒にも、自分の名前や住所を記入すること
・現金書留封筒のあて名は喪主の名前にすること
喪主の住所宛てに送るようにします。
現金書留で送るときの香典の金額は?
香典に使うお札は、1000円札だけ、1万円札だけというふうに、同じ種類のお札を使います。
そして、新札ではなく折り目がついたものを使うのもマナー。
4や9は忌み数字と言われているので避けるようにします。
さてそのうえで、
・知り合いくらいの間柄なら3000円~5000円
・仲の良い友人や職場関係なら5000円~1万円
・親戚の場合は1万円~3万円
地域によって相場の金額は変わると思うので、身近な人に聞いてみてもいいかもしれません。
香典を郵送で送るのはいつまで?
一般的に香典は、葬儀が行われてから7日以内に渡すのが良いとされています。
「初七日が終わるまでに」と言われていますが、最近の葬儀は、葬儀と初七日を同時に行うことも多いんですよね。
一応の目安として7日以内に、遅くても1か月以内に、できるだけ早いうちにというのがベターです。
香典を送るのが遅れてしまう場合がどうする?
訃報を聞いたのが、亡くなってからしばらくたっていた場合、すぐには香典を送れなかった場合。
初七日どころか、数か月経ってから知ることも少なくはありません。
少しの遅れであれば事情を説明し、香典を郵送することもできますが、遅れすぎてしまった場合には「どうすればいいんだろう」と悩んでしまうことに。
遺族の方たちは、香典を受け取ると香典返しの準備をしなくてはいけません。
亡くなってから日が浅いうちは、香典返しの準備が整っている状態なので負担が少ないですが、日がたってしまうと再度用意しなくてはいけません。
悲しみの中、そういった手続きをさせるのはやはりしのびないものですよね。
普通に香典を送ってもいいですが気になる場合には
・香典はやめて喪中見舞いなどでお悔やみの気持ちを伝える
・香典返し不要の旨を伝えて香典を送る
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・相手方が負担と思わない額の線香などを送る
どちらかの方法をとるというのも方法の一つ。
ただ今までのお付き合いの深さによっては、香典返し不要の旨を伝えていてもお返しをいただくこともあります。
そのような場合は、故人を想いこころよく受け取るべきかと思います。
香典を現金書留で送るときの一筆箋のマナー
香典を現金書留で送る場合には、一筆箋を入れて送るととても丁寧になります。
参列できない場合はちょいを伝えることができないので、お悔やみの気持ちは一筆箋にしたためましょう!
もちろん手紙を同封してもいいですが、悲しみに暮れている遺族にかけられる言葉ってそんなに多くありません。
長すぎる文章は相手にとって負担になることもありますし、便せんはデザインや色や柄など、気にしなくてはいけないことも多いです。
その点、一筆箋なら「スペースが埋まりやすい」「シンプルなものが多い」などなど、香典に同封するにはピッタリ。
香典袋に入れやすいサイズであることも、大きなメリットの一つです。
弔意を伝える一筆箋の書き方
香典を送るのは、遺族の悲しいが非常に深い時期。
相手が不快な気持ちにならないよう、書き方にも注意が必要です。
一般的に言われている注意事項はこちら。
・一筆箋は2枚以上は書かない
・シンプルな一筆箋に書く
・黒の万年筆やボールペン、薄墨の筆ペンなどを使う
・忌み言葉(去る・滅びるなど)や重ね言葉(ますます・くれぐれ)を避ける
・季節のあいさつは不要
一筆箋は長々と書くものではないので、注意点もそれほど負担にはならないのではないかと思います。
また、一筆箋の書き方の構成はこちら。
・弔問できない理由とお詫び
・故人と自分の関係
・ご遺族を気遣う言葉
・香典を同封した旨
すべてを書くと、一筆箋がちょうど埋まるくらいのボリュームになるかと思います。
香典に同封する一筆箋例文
○○様(故人)のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
本来であればすぐに弔問に伺うところ、遠方にてお伺いできない無礼を何卒お許しください。
○○様には生前、○○で大変お世話になりました。
あの優しい笑顔を思うと、皆様のご心痛はいかばかりかと胸が締め付けられる思いがいたします。
とりいそぎ、心ばかりの香料を同封いたしました。
○○様の御霊前にお供えくださいませ。
突然の訃報に接し、ただ驚くばかりです。
以前○○でお目にかかったときはお元気にしておられたのに、信じられない気持ちでいっぱいです。
ご家族の皆様の悲しみはいかばかりかと、お察し申し上げます。
本来であれば弔問に伺うところですが、○○のため参列が叶いません。
ご無礼を何卒お許しください。
心ばかりの香典ですが、○○様の御霊前にお供えいただけたらと思います。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
○○様の訃報に、ただただ驚いております。
明るいお人柄だっただけに、ご遺族の皆様の悲しみはいかばかりかとお察しいたします。
○○様とは、○○を通じた友人でした。
あの笑顔がもう見ることが叶わないのだと、胸が締め付けられる思いがいたします。
遠方のため、弔問にお伺いできない無礼を何卒お許しください。
心ばかりの香典ですが、○○様の御霊前にお供えください。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
まとめ
香典に同封する一筆箋は避けたほうが良い言葉もあり、何を伝えたらよいのか迷うこともあります。
相手のことを思えば思うほど、どんな言葉を選んでいいのか分からなくなることもあります。
ですが心を込めて書けば、故人をしのぶ気持ち、お悔やみの気持ちはきちんと伝わるものです。
文例も参考にしつつ、自分の言葉を選んでみてください。
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