喪中は、故人を偲びお祝い事や慶事を控えるべきとされる期間。
「お歳暮は贈ったりもらったりしてもいいの?」と悩みがちですが、お歳暮はお祝い事ではないので、贈り合ってもOKです。
ですが、故人宛にお歳暮が来た場合の対処法って、けっこう迷ってしまうものなんですよね。
「相手の人にはどう伝える?」「お返しはどうやる?」などなど、お歳暮が故人宛にきたときの対応についてまとめました!
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お歳暮が故人宛にきたときの正しい対応は?
・喪中でもお歳暮を贈ってもいい
・喪中の人にお歳暮を贈ってもいい
お歳暮はお祝い事ではないため、喪中であってもお歳暮を贈ることも受け取ることもできます。
判断に迷ってしまうのは、故人宛にお歳暮が来たときです。
相手方が、亡くなったことを知らずに、毎年お互いに贈り合っているからといただく場合。
相手方は亡くなっていることは知っているけど、毎年のことだからと贈ってくれた場合。
前者の場合には、亡くなったことを知らせてお礼を言う必要がありますし、後者の場合でもお礼を言う必要があります。
お歳暮を贈ってくれた人と故人との関係を知ろう
お歳暮を贈ってくれるということは、故人と深い関係にあったことが予想されます。
お世話になった方なのかもしれないし、仕事関係で懇意にしていた方なのかもしれません。
関係性を正確に知ることは難しいかもしれませんが
・会社名で送られていたら仕事関係での付き合いかもしれない
・相手方の住所で、いつの時期の知り合いかの推測
どんな関係だったのかを知ると、お礼状だけで良いのか、品物もお返ししたほうが良いのかの判断基準になります。
お歳暮はそもそも、お返しが不要とされている贈り物です。
会社から贈られてきたお歳暮に関しては、亡くなったことを伝えるだけでもかまいませんが、個人から贈られてきたものに関しては、きちんとした対応が必要かなと思います。
お歳暮が故人宛に来た場合のお返しは必要か?
お歳暮はお礼や感謝の意を伝えるためのものなので、前述したように、お返しは不要です。
ですが、お歳暮を贈り合うほどの関係性なのであれば、きちんとした挨拶とお返しが必要かなと思います。
故人宛にお歳暮が来るということは、「亡くなったことを知らなかった」「毎年のことなのでつい故人宛に送ってしまった」「訃報と行き違いになってしまった」などが考えられます。
亡くなった方宛に贈ってしまったことに対して、相手方も申し訳なく思っているかもしれません。
そんな気持ちを払拭するためにも、一筆添えてお返しをするようにしましょう。
故人宛のお歳暮のお返しの金額は?
お返しの品物は、いただいたものと同価格帯を選びます。
どれくらいの金額か分からない場合は、毎年どれくらいのものを贈っていたのかを調べてみるといいかも。
もし分からない場合は、お歳暮の平均相場金額に合わせて。
知人や両親:3000円~5000円
特にお世話になっている人:10,000円
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1万円のお歳暮というのはかなりレアだと思うので、3000円~5000円くらいが平均だと思います。
故人宛のお歳暮のお返しの品物は?
自分と付き合いのある相手ではないので、趣味や嗜好は分からないですよね。
あまりこだわらず、定番の品物を送ればいいのではないかと思います。
お歳暮の定番は
・ハムやソーセージ
・飲み物
・お菓子
12月に贈るという性質柄、お正月に大人数で食べられるものが選ばれがちです。
小分けにできるものや日持ちするものを選ぶと、どんな年齢層の人でも消費しやすいですね!
故人宛のお歳暮のお返しの熨斗や水引は?
通常のお歳暮のお返しなら、紅白蝶結びの水引に「御歳暮」の表書きですが、この場合はちょっと違います。
故人宛のお歳暮へのお返しではあるものの、贈る自分は喪中の身。
喪中で贈る場合のお歳暮のマナーにのっとるといいのではないかと思います。
かけ紙は、白い短冊や奉書紙を使います。(短冊は略式なのでビジネス関係では使わない)
ちょっとした気持ちを示す「志」や今までの感謝を込めた「御礼」などがピッタリではないでしょうか。
ちなみに「御歳暮」という表書きは継続性を示すものでもあるので、あまりしっくりこないかなと思います。
配偶者や父母、子などになることが多いかなと思います。
子どもの場合は、長男→長女のように優先順位をつけるのが一般的です。
忌中に故人宛のお歳暮をもらった場合は
忌中とは、仏教だと四十九日が終わるまでの間、神道だと50日祭が終わるまでの間。
この期間に贈られてくるお歳暮は、香典のつもりで贈ってくれている可能性もあります。
その場合は、香典返しとしてお返しを行ってもいいですね!
お歳暮なのか香典なのか、意をはかりかねる場合は、一筆添えると親切です。
熨斗の水引は「黒白結び切り」か「あわじ結び」を使い、表書きは「志」「満中陰志」などを使うことが多いです。
お歳暮が故人宛に来た場合の挨拶状やお礼状の文例
故人宛にお歳暮が来たら、先方にお返しをするにしてもしないにしても、お礼状を渡す必要があります。
お返しの品に同封してもいいですが、できるだけ早く送るようにしましょう。
お礼状の構成は
・いただいた品物のお礼
・亡くなったこと
・連絡が遅くなったことの謝罪
・生前お世話になったことの感謝の意
・相手を気遣う言葉
・締めの言葉
定型文そのままでもいいですし、知っている相手なら故人のエピソードを入れてもいいかもしれません。
故人宛お歳暮のお礼状文例
寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
このたびは、父○○のために心のこもった品を頂戴しまして、誠にありがとうございます。
父○○は、○月〇日に永眠いたしました。
本来ならばすぐに申し上げるべきところでしたが、通知が遅れてしまい申し訳ありません。
いただいた品物は、さっそく仏前に供えさせていただきました。
父もきっと喜んでいることだろうと存じます。
生前のご厚情に感謝するとともに、○○様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。
寒気がいよいよ厳しくなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
このたびは夫○○のために、心のこもった品を頂戴しまして、誠にありがとうございます。
夫○○は、今年〇月〇日に永眠いたしました。
すぐにご連絡すべきところ、お伝えするのが遅くなってしまい申し訳ありません。
いただいた品物は仏前に供えさせていただきました。
○○様からのお心遣いを、夫も嬉しく思っていることと存じます。
生前のご厚情に感謝するとともに、○○様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
まとめ
・故人宛のお歳暮が届いたら、お返しやお礼状を送付する
・お返しの品はいただいたものと同額を目処に
亡くなってからすぐは、遺族側としても悲しみに暮れ何も手につかない時期でもあります。
もしそんな時期に届いたら、無理をせずにしばらく時間をおいても大丈夫。
先方もきっと慮ってくれるはずなので、失礼だと感じることはないかと思います。
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