知っている人が亡くなったときのお供えやお悔みの品を送るときに、多くの人が気になるのは「マナーが守れているかどうか?」ということ。
30代や40代の人にとっては、近しい人が亡くなる経験というのはまだ少ないし、何が正しいのか分からないんですよね。
私にもつい最近、母の友人の旦那さんの訃報があり、私も接した経験があったので気持ちばかりのお供えを送ることに。
ですがその方は神道で、送るものから表書きまで何の知識もない状態から、調べてやっと…という感じでした。
亡くなった方が神道だった場合の、お供えに関するマナーのまとめです。
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神道の方へのお供えの品は何がいいのか
今回の私の場合は、直接やり取りをするような仲ではなかったため、母から訃報を聞き、遠方に住んでいるから神葬祭(葬儀)への参加もできませんでした。
関係が深くはないので、現金を包むのは先方が恐縮してしまうかもしれない。
そう思って、何か品物を送ろうということに。
ですが、神道と仏教では、送ってよいものと送ってはいけないものに差があります。
知らずに送ってしまうと失礼に当たることもあるので注意です。
神道の方に送るお供えとして代表的なのは
神式・神道葬でのお供え物を神饌と言います。米・塩・水・酒・海産物・農作物・乾物等が一般的でございます。
引用:博愛社
これをそのまま参考にするのは難しいので、かみ砕くとこのような感じかと思います。
・果物
・海産物
・酒
・菓子
・五穀
仏教では、殺生を連想させる肉や魚はNGですが、神道では海産物は神の恵みと考えられているのでOK。
またお酒も仏教では避けることが多いですが、神道では神聖なものと考えられているのでOK。
またお菓子については、「洋菓子は避けたほうがいい」という方もいますが、神様へのお供えという点ではあまり気にしなくても良いという方もいます。
神饌であれば、自分が美味しい、神様にも召し上がって頂きたい、と思うものを選べばよいのです。
例えば自分が好きでお取り寄せしている名店の明太子だとか、現在ハマっている洋菓子であるとか、自宅の畑で採れたばかりのトマトやキュウリであるとか。
引用:杉原神社
神饌(しんせん)は神にささげるお供えのこと。
亡くなった人へのお供えとは少し違ったニュアンスになるのかもしれませんが、ふさわしくないものを避ければ、それほど失礼になるものは多くないのかもしれません。
神道では線香は送らない
仏教式では定番の品である線香ですが、神道では故人に線香をあげないので、お悔やみの品としても線香は送りません。
使うのは線香ではなくロウソクになるようですが、どうやら仏教式のろうそくと神式のろうそくでは違うようなんですよね。
線香やロウソクなど仏式で用いられるものも、お供え物としては適していません。
引用:家族葬のファミーユ
ロウソクを送ること自体を避けたほうがいいのか、仏式で使うロウソクを避けるという意味なのか、私にはよく分からず。
仏式と神式のロウソクの見分けもつかないので、ロウソクを送るのは避けたほうがいいと判断しました。
分からないものは避けとけ!ということで。
神道の方にお花のお供えを送るのは難しい
わが家は仏教ですが、父が亡くなったときにブリザーブドフラワーのお供えをいただいて嬉しかった記憶が。
仏壇が華やかになるし、枯れることがないので手入れの手間もなくありがたい品でした。
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ですが、神道の場合は、「榊以外は供えない」という考えの方もいるよう。
祭壇のまわりを洋花で華やかにすることも多い一方で、こだわりが強い場合もあるそうです。
お花を渡す方のこだわりが分からない場合、または確認することができない場合は、お供えの品としてお花を選ぶのは避けたほうが無難かも。
私も最初はブリザーブドフラワーにしようかと思っていたんですが、先方の意向が分からなかったのでやめました。
気にする方のほうが少ないだろうとは思いますが、もしかしたらもありますもんね。
お花を送る場合には、あらかじめ聞いておいたほうがいいかもしれません。
神道の人へのお供え品はお菓子が無難
一通り考えましたが、私はお菓子をチョイス。
なんだかんだいろいろ調べた結果、やっぱり一番無難だろうと思っての選択です。
お菓子を選ぶ場合には、日持ちすることをまず最優先に。
祭壇に供えてから食べることになるので、届いてからすぐ口にできるわけではありません。
最低でも1週間は賞味期限のあるものを選ぶようにするといいのではないでしょうか。
神道の人に送るお供えやお悔みの品の掛け紙の掛け方
お供え物を送るときには、掛け紙をする必要があります。
掛け紙は、水引が印字されているもので、品物に掛けるもの。
各部位は下記を参考に。
弔事の場合にはのしが印字されているものはないと思いますが、確認をしておくようにしましょう!
神道のお供えの水引
水引は、黒白結び切り。
関西圏では、黄白の結び切りを使うこともあります。
結び切りには、「二度とおこってほしくない」という願いが込められています。
蝶結びは「何度でも起こってほしい」という逆の意味になってしまうので、使わないように注意です。
神道のお供えの表書き
神道でお供えに品物を送る場合の表書きは「御供」「奉献」「奉納」
私の場合は、「奉献」と書けるような品物ではなかったので「御供」にしました。
現金を包む場合は前述した表書きではなく「御玉串料」「御榊料」などを使います。
品物と現金で表書きが異なるのでこれも注意です。
神道のお供えは内のし?外のし?
法要に参加できずお供えの品を送る場合は、内のしにすることが多いよう。
私も内のしにしましたが、宅配中に掛け紙が破れたり汚れたりすることがないのがメリット。
ですが外のしのほうが、供えたときに誰からのものかすぐに分かるというメリットもあります。
厳密な決まりはないようですが、遠方から宅配で送る場合には内のしのほうがいいのではないかと思います。
神道の人へのお供えの品の相場はいくら?
一般的には、現金を包む場合は3千円~5千円、現金を包まない場合は5千円~1万円と言われています。
ですが実際には、送る相手との関係性によって変わるのではと思います。
身内であるかどうかもありますし、生前の付き合いの深さ、遺族の方との関係によっても変わるかと思います。
例えば今回の私の場合、「母の友人の旦那さん」という関係で、現金を包まないからといって1万円近くするものを渡すと、相手はかなり恐縮するんじゃないかと思うんですよね。
一般的な相場額を軸に、関係性によって金額を変えたほうが自然ではないでしょうか。
私が今回送ったお菓子の値段は、約3千円。
相手が気にしないくらいの、でも安っぽくはない金額なのではと思います。
まとめ
神式と仏式では、お供えの品の選び方が違うので注意が必要です。
とはいえ、ダメなものがそれほど多いわけではないので、しっかり調べてからなら問題なしです。
参考になればです!
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