身内に不幸があった場合、通常であれば喪中はがきで、年賀状を出さない旨を先方に伝えます。
ですが、すべての人に喪中はがきを出せるというわけではないんですよね。
そのため、故人宛に年賀状が届くということは、それほど珍しいことではありません。
亡くなって何年も経ってから故人宛に届くということもあるのではないでしょうか。
故人宛に年賀状がきたときの、返事の文例と返信マナーについてのまとめです。
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年賀状が故人宛に届いた!どう対応するのが正しいマナー?
故人宛に年賀状が届くパターンはさまざま。
・年賀状だけの付き合いになっていて訃報を知らせることができなかった
・喪中はがきを出したけど年賀状が届いた
パソコンに入っている住所録で年賀状を作成して出してしまう場合もあるでしょうし、高齢の場合は、第三者に作ってもらっていることもあるでしょう。
「他界したことを知らせていなかった」「知らせていたのに届いた」
どちらのパターンでも、故人宛の年賀状を受け取ると何とも言えない気持ちになるもの。
ですがやはり、いただいた年賀状に対してはきちんと返事を書くのがマナー。
故人宛に届いた年賀状には、寒中見舞いで返事を書くのが一般的です。
故人宛年賀状の返事の寒中見舞いはいつ出す?
寒中見舞いはもともと、寒さが厳しい季節に相手の体調を気遣うために出す季節のあいさつ状。
ですが最近では、季節のあいさつだけにとどまらず様々なシーンで使われています。
例えば喪中はがきの返事や、喪中に届いた年賀状への返信手段、今回のように故人宛に年賀状が届いた場合はもちろん、故人宛に届いたお歳暮などにも使うことがあります。
寒中見舞いを出す時期は、正月松の内(1月7日)が過ぎてから立春(2月4日頃)まで。
1月8日から2月3日頃までに届くように送ります。
この時期を過ぎてしまうと、「寒中見舞い」ではなく「余寒見舞い」となるので注意です。
寒中見舞いの切手やハガキにも気づかいを
故人宛の年賀状の返信として寒中見舞いを使う場合は、切手やハガキにも配慮が必要です。
一般的に販売されている寒中見舞いのハガキは、冬らしいかわいいデザインや色使いが多いもの。
通常の寒中見舞いなら何を使っても構わないのですが、今回はあくまでも故人宛年賀状への返信。
どちらかというとこんな感じで、色味をおさえたシックなハガキにしたほうが良いかなと思います。
もし見つからないという場合は、普通の白い官製はがきにすると無難です。
また切手も鮮やかなものではなく、喪中用のものを使ったほうがいいですね!
郵便局では喪中切手を常時販売しているはずなので、忘れないように用意を。
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読みやすさなどを考えて、どちらにするか決めてもいいですね!
故人宛年賀状の返事に寒中見舞いを使うときの書き方と文例
故人宛に届いた年賀状への返信文例には、決まった文章構成があります。
親しい間柄である相手の場合は、自分なりの言葉で書いてももちろんOK。
よく知らない人への場合は、構成に沿って書くとスマートで分かりやすい寒中見舞いが書けます!
基本的な構成は
・年賀状のお礼
・他界したことのお知らせ
・通知できなかったことのお詫び
・今までのお礼
・相手を気遣う言葉
・日付、差出人
ハガキに書くスペースはそれほど大きくはないので、上記をすべて含めるようにすると十分な文章量に。
故人とその方のエピソードなどを知っている場合は、それに触れてもいいかもしれません。
文例
寒中お見舞い申し上げます
先日はご丁寧な年始状をいただきありがとうございました
健やかに年を迎えられたご様子 何よりと存じます
昨年○○月 父○○が他界いたしました
ご通知が遅れましたこと深くお詫び申し上げます
生前に賜りましたご厚情に感謝するとともに 皆様の一層のご健康とご多幸をお祈りいたします
令和〇年 〇月 長男○○
寒中お見舞い申し上げます
厳しい寒さが続いておりますが お変わりございませんでしょうか
先日は ご丁寧な年頭のあいさつ状をいただき誠にありがとうございました
父○○は昨年○○月 ○○のため他界いたしました
暮れも差し迫った時期の急逝だったため ご通知が遅れましたこと深くお詫び申し上げます
生前の故人とのご交誼を感謝するとともに 皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします
令和〇年 〇月 長男○○
寒中お見舞い申し上げます
このたびはご丁寧なお年始状をいただきありがとうございました
昨年○○月に 父○○が他界いたしました
旧年中にお知らせが行き届かず 誠に申し訳ございません
故人が生前に賜りましたご厚情に 深く感謝申し上げます
厳しい寒さが続きますので どうぞご自愛くださいませ
令和〇年 〇月 長男○○
書き方のポイント
句読点はつける?つけない?
季節のあいさつである「寒中お見舞い申し上げます」には、句読点をつけません。
じゃあ、本文は句読点をつけるのか?つけないのか?
昔は、ハガキに書くときは句読点をつけないという習慣があったそう。
その名残で、喪中はがきをはじめ、故人宛の年賀状への返信にも句読点をつけない方も多いです。
が、現在ではどちらでも失礼にはならないという意見が多いです。
上記の文例、私は句読点なしで書きましたが、どちらでも可です。
差出人の名前はどのように書く?
差出人には、故人から見た続柄を書いておくといいかなと思います。
「長男○○」「長女○○」のように。
喪主を務めた人が書くのが一般的です。
兄弟姉妹など連名にする場合には、喪主を右側に書きます。
相手が亡くなったことを知っている場合は?
葬儀に来てくれた、喪中はがきを出しているなど、亡くなったことを知っているはずなのに年賀状が届くということもあります。
その場合、寒中見舞いで返事を書いてしまうと、相手方も「しまった!」と自責の念に襲われることに。
確実に亡くなったことを知っていて、手違いで年賀状を送ってしまったんだろうと思われる場合には、返事を書かないというのもアリです。
まとめ
・故人宛の年賀状の返事には寒中見舞いを使う
・出す時期は1月8日から2月3日ころまで
お歳暮が故人宛に届いた場合はこちらを参考にどうぞ!
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